行政書士・社会保険労務士永井弘行事務所

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脱退一時金が支給されないケースは(3)

日本の年金加入期間が10年以上あるとき
(120月以上あるとき)

外国人に、日本の年金加入期間が10年以上あるとき。(120月以上あるとき)

ア)国民年金保険の加入期間(加入実績)

イ)厚生年金保険の加入期間(加入実績)

このア)+イ)で10年以上あれば、日本の老齢年金の受給資格を得ます。

 

本人が65歳になれば、日本の老齢基礎年金、老齢厚生年金を受け取ることができます。

(受け取るには請求が必要です。海外からも老齢年金を請求できます。) 

この場合、脱退一時金は支給されません。

日本の年金加入期間10年以上の例は

例えば

・外国人が留学生のときに4年間、国民年金保険に加入。

・外国人が会社員として7年間、厚生年金保険に加入。

 合計で11年間、日本の公的年金に加入。

⇒ この場合、11年間加入していますので「10年以上」です。

⇒ 外国人は、日本の「老齢年金の受給資格」を得ます。

 

こうなると外国人が希望しても、脱退一時金は支給されません。

日本年金機構に脱退一時金を請求しても「不支給決定」の通知が送付されます。

永住者が申請するときの注意点は

永住者が申請するときの注意点

永住者には、老齢年金の資格期間の「合算対象期間」があります

 

老齢年金の受給資格の10年要件を確認するときに

「永住者」は、上記のア)、イ)に加えて

ウ)20歳から日本入国までの海外在住期間

が合算対象期間として、通算されます。

 

つまり「永住者」が脱退一時金を請求すると

ア)国民年金保険の加入期間(加入実績)

イ)厚生年金保険の加入期間(加入実績)

ウ)20歳から日本入国までの海外在住期間(合算対象期間)

このア)~ウ)の3つの期間が日本年金機構で確認・審査されます。

 

この「ア)~ウ)の合計で10年以上」あれば、日本の老齢年金の受給資格を得ます。

その場合は、本人が希望しても、脱退一時金は支給されません。

2017年(平成29年)8月 老齢年金の法改正
資格期間「25年以上」から「10年以上」へ

法改正により、2017年(平成29年)8月1日から老齢年金を受け取るために必要な資格期間が25年から10年に短縮されました。

 

10年に短縮されたことで、脱退一時金を受け取れない外国人が増えています。

(その代わり将来、日本の老齢年金を受け取ることができます。)

 

2017年7月までは「永住者」でも、老齢年金に必要な「25年以上」の要件を満たしている人は少数でした。

それまでは脱退一時金を請求して、支給された「永住者」の外国人がいます。

(当事務所でも申請し、支給された実績があります。)

 

しかし2017年8月以降は、老齢年金の「10年以上」の要件を満たしている「永住者」の人が多くなりました。

そのため本人が希望しても、脱退一時金が支給されないケースが増えています。

(「永住者」でも10年以上の要件を満たしていなければ、脱退一時金は支給されます。)

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